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私のNPO LIFE

「よし」という快感

先日のおもちゃ講座で積み木遊びについて木やさんから教えていただいた。まずはじめは「崩す」を繰り返し、やがて積む、並べるへと遊びを進化させていくと。
積む、という行為も、はじめは縦横お構いなしにただただ積み重ねることから、あるときを境に一定方向(持ち替えて向きを揃える)に積み重ねることができるようになる。
大きさや形、色、素材の質感までも「同じ」と「違う」を認識できる頃だろうか、子どもを見ていて最も面白い、遊びの幅が広がる年頃だよね。
木やさんのお話を聞きながら、子どもの発達表現について思いをはせる。
成長に伴い、積み木は「崩す」ものでなく「積む」ものとなり、あれだけ壊していたのに、崩れるのをとても嫌がる時期がやって来る。はいはい期の赤ん坊がお兄ちゃんの作品を壊そうと近づいてくるのを「怪獣」だといってパニックになるのも分かるね。
やがて積む行為は、並べるという行為へも興味を伸ばす。延々と並べる、どこまでも、どこまでも。
そしてまた、「おんなじ」を集めて並べる。自分なりの法則に則って分類し、「よし」という顔をしてみたり。
そう言えば、我が家の次男坊がスパーのお菓子売り場に行くと必ず袋詰めキャンディー(好きなものを一袋につめて100円)のコーナーで立ち止まり、混ざってしまっているキャンディーをそれぞれのしきりの中に戻して「よし」って顔をしていたことなど思い出した。
ミニカーを数珠つなぎに並べてぶつぶつ独り言を言っていた、あの時期特有の行為だったように思う。
同じモノを並べて「よし」と感じる心とは?
隙間なくぴったりとはまることを「よし」と感じる心とは?
一つを手渡すと必ず「もうひとつ」を要求し、両手に握って「よし」と感じる心とは?
人間らしくなった子どもたちが必ず通る、彼ら自身が納得できる「よし」の感覚、「快感」は一体どこから来るのだろうか?
上手にできたことを褒められて嬉しいとかいう心の育ちとはまた別の、ヒトが進化の過程で獲得した、生きぬく上での知恵のもと「生きる力」につながる重要な要素。それは遺伝子レベルで組み込まれているのではなかろうか。
この頃ふと、そんなことを考えている。



by hatehate2004 | 2010-06-03 08:59 | 子どもに学ぶ

悩めるNPO人の日常
by hatehate2004

2015年6月より、一部カテゴリーのみ再公開します。
子どもとの日々に何かしらお役に立てれば幸いです。

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