私のNPO LIFE

カテゴリ:佐々木正美先生に学ぶ( 19 )




大人と子どもの境界線

子どもの願う通りにしてあげるのがよいと佐々木先生は繰り返し教えて下さる。
けれど、いつまでもそうしていたらわがままになるのではないかと不安になったりもするのだ。
子どもの願いを叶えるということは、言いなりになるということとは違う。
ここのところが難しいところだな、といつも思う。
私自身も、ある時まで子どもの意見をどこまで聞いて認めてやればよいのか分からず失敗を繰り返してきたように思う。
長男がもうじき3歳という頃だっただろうか、実家に遊びに行っていて、そろそろ帰ろうかと言う時刻になった。「Tちゃん、いつ帰る?そろそろ帰ろうか?」と息子に聞く私に母が「子どもに聞くの?」と不思議そうに言った。
この時、私は幼い息子の意志を尊重して育てていると言う自負があった。
「今頃の母親は子どもにいちいち聞くんだね」と言った母の言葉が、後になってようやく理解できた。
「まだ帰らない」と息子が決めたとする。すると、意見を求め、決めさせておいて、果たしてその通りにできるであろうか。結局あれこれ理由をつけて、息子の意見は曲げられることになるのではなかったか。
子どもの意思を尊重しているように見えて、実際は責任を幼い子どもに預けてしまう行為だったなと反省している。

佐々木先生の書物の中に「家庭のパワー構造」という言葉が出ていた。家庭内の力関係とでもいうような構造のこと。ひと時代前ならどこの家庭でも父親が最も指導権を持っており、次にパワーのある母親との間に良好な協力関係が存在した。そして両親と子どもたちの間には、はっきりとした境界線があり、子ども中心の家族の姿勢はない。けれど、子どもの意見が黙殺されるようなことはなく、パワーは小さいなりに家族の一員として安心して暮らせる。
両親のパワーの差が極端な場合や指導権を全く発揮できない親の元では、一方の親と子が偏った結びつきをしたり競争関係に陥るなどの歪みが生じるという。

このパワー構造にある、親と子どもたちとの境界線が、実はとても大切なのではないだろうか。

親ばかりでなく、今や大人と子どもの境界線もまた曖昧になりつつあるように思う。
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by hatehate2004 | 2011-01-29 22:15 | 佐々木正美先生に学ぶ

父性とは

家族支援士養成通信講座というのを受けている。
佐々木正美先生のテキストを中心に勉強し、レポートを提出しスクーリングを受けることができる。
2回予定されていたスクーリングは、遠方であったことや日程が合わなかったことなどから結局行けなくてもったいない感じもしたけれど、レポートを書くために結構頭を使っていることだけでも、受講して良かったと思っている。
文章にするという行為は、分かったつもりでいたことを改めて理解し、自分以外の人に伝える言葉に再構成させる作業だ。
理解が不十分だと一向に先へ進まず、特に今回選んだテーマ「父性」はなかなかに手強い。

父性は、元来家庭内での社会性に関わる役割を担ってきた。あるがままを受け入れる母性的な役割と異なり、社会の文化を伝え規律を教える役割、それが父性であると言われてきた。
ただし、父性とは父親だけが持つものではない。(母性もしかり)
今のように価値観が多様化する時代にあっては、父なるもの=父とは言い難く、母親であっても父性的機能を発揮する場合もあってよいのだ。
だから、家庭内に父性と母性、両方が存在することが大事なのだと、そう理解していた。
けれど、それはそう容易いことではないのだなあと、今回学び直して気づいた。
存在し、なおかつ機能してこそ、その役割を果たせる。
子どもたちが引き起こす様々な問題の背景には、父性の欠如があり、それに伴う母性の欠如があるのだという。
母性機能が発揮されるためには父性が欠かせない。母性と父性、互いに補完し合い、強調し合う中でのみ役割を果たせるというこの関係性を、それぞれの家庭でどう役割分担していくのか、それこそ父性的なパワーを誰かが発揮して導いていかなければならないだろう。
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by hatehate2004 | 2011-01-27 22:27 | 佐々木正美先生に学ぶ

育児書

先日ここあんを訪ねて下さった若い保育士さんに、ここあん育児書コーナーより、佐々木正美先生の子どもへのまなざしをおすすめした。
保育士さんにも佐々木先生ファンは多く、先生の地元では保育士との勉強会を長年続けておられると聞いた。

幾度読んでも、そして先生の講演などは幾度聴いても飽きることはない。
むしろ、幾度も読み、幾度も実際に聴くべきだと私は思う。
とくにこの「子どもへのまなざし」は忙しい方でも無理なく読めるおすすめの一冊。
ここあんの常連さんの中には、側に置いておきたくて買い求めました。という方が幾人もいらっしゃる。
以前、この本を素直に受け入れられなくて苦しくなったと、その胸の内を明かしてくれた母親があって以来、だれかれなしにいい本だから読みなさいとすすめるのをためらうようになったけれど、それでもここあんの育児書の棚に並んでいる本の中で一押しを問われたらこの本を取り出すだろう。

今、育児書という名のものがちまたには溢れている、おしゃれな育児雑誌も次々に創刊される。
そしてまたネットには子育て応援サイトや育児相談、育児ママの子育て日記などが限りなく存在するけれど、けれどそうした情報に振り回されるくらいなら、佐々木先生の一冊を手元に置いて、時間を見つけて気になるページを開いてみることをおすすめする。

日本中の子育て世帯に、サンタさんがこの本をプレゼントしてくれたらいいのにね。
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by hatehate2004 | 2010-12-11 09:42 | 佐々木正美先生に学ぶ

考えをまとめる・伝える

今、佐々木正美先生が顧問を務める「子育て協会」の家族支援士養成通信講座を受講している。
先日第1回レポートの結果と第2回レポートのテキストが送られてきた。
レポートと言っても大袈裟なものでなく、いくつかの与えられたテーマの中から一つを選び、それについての意見、感想をまとめるというもの。
最初は簡単なことだと正直思っていたけれど、これが意外に難しかった。
5つあるテーマ全てにレポートを書けるくらいの勢いだったのが、結局は最も基礎的なテーマを選んでなんとか書けたという感じ。
結果としては、一番良い評価をもらいホッとしているけれど、第2回レポートは全てのテーマへの挑戦を諦めないようにしたい。
分かって(理解して)いるつもり、ではなく、きちんと理解するためには、学んだことを自分なりにまとめて書く、ということがやはり大切ですね。
さあ、勉強!勉強!
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by hatehate2004 | 2010-10-12 08:25 | 佐々木正美先生に学ぶ

豊かな人間関係

「豊かな人間関係は、相互に支え合うものが等しい価値を持っているということを、両者が認識ないしは実感できる関係です」とは、エリクソンの名言。
佐々木先生の講演会で、初めてこの言葉を聞いたとき、いつもどこかにひっかかっているモノがストンと落ちて気持ちがすっきりとしたのを覚えている。
ぎくしゃくした人間関係は、日常の中にも多々潜んでいる。言いたいことをぐっと飲み込んで相手に合わせなければならないこともあるし、相手の出方をさぐりさぐり付き合うことだってある。
私自身が気を遣わなくたって、気づかぬところで相手にあれこれ気を遣わせたり、無理させることだってあるだろう。
家庭の中でさえ、先のエリクソンの言うような”相互に支え合うものが等しい価値を持つ”など、そうそう認識できはしないしね。
この名言を聞いたとき、「ああ、そうか」と納得できたのは、とっさに頭に浮かぶ友人や仲間があったからだ。
”相互に支え合うものが等しい価値を持っていることを認識できる関係”においては、ストレスを感じる必要がない。ストレスどころか、互いの関係が心を豊かにする。

夕べ、大切な人の「お祝いの会」を催し、集まった人たちとともに歓びを分かち合った。
”豊かな人間関係”、エリクソンの言葉が思い出された。
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by hatehate2004 | 2010-09-07 08:24 | 佐々木正美先生に学ぶ

やさしさ

アートスタートフォーラムで、播磨さんのおっしゃることが私の中では佐々木先生の言葉と重なるように思えて、佐々木先生を思い出しながら(どことなく風貌も似ていらっしゃるような・・・)講演を聴いた。
感受性とやさしさが生きる力になるということ。人間の営みは相互提供的なかたちで成立しているということ。・・・お二人とも、障がい者福祉に関わってこられたからかしら、こうしたとらえ方をされるのは。
「やさしさ」
佐々木先生は、「お母さんはただただやさしく」と、よく言われる。(書物で、講演で)「聞いていてあげるだけで、子どもは育つんです」と。そしてまた「お母さんは、保護者なんです。教育者にはならないであげて下さい」とも。
「やさしいだけでお母さんはいいのです。ほかにどんな能力をもっていても、やさしさがなければまず子どもは育たないのです」
甘やかす、ということではない。良いこと、悪いことを繰り返し学ばせつつ決して見放さないこと、子どもにとことん寄り添う覚悟ではないかと私は思う。
容易いことではない。
そして、いつまでも終わりのないこと。生涯を通じて、親である限り続けなければならない、いやいや、続けていける嬉しいことでもあるのだろう。
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by hatehate2004 | 2009-10-29 08:02 | 佐々木正美先生に学ぶ

佐々木ノートNo.52

佐々木ノート「ちょっと気になる子 理解のために」が届きました。
■前頭葉
お母さんと向かい合ってお話をしたり、本を読み聞かせてもらったり、一緒に遊ぶ時、子どもの脳の前頭葉が最もよく働く。お母さんとの直接の対話、遊びが一番有効だと脳科学者が実際につきとめた。
幼い頃のお母さんとの交わりが、どれだけ子どもの脳の人間的な発達に重要かが今日、はっきりと明らかになって来た。
■喜びを分かち合うこと
「子どもが喜ぶことを喜んでしてあげる。これが本当のお母さんである。」心理学者ワロンの言葉。
喜びを感じあう経験をしなければ、相手と悲しみを分かち合うことができる感情は絶対に育たない。
なぜ、日本の小中学生の中でこれほどいじめがひどいのか。いじめている子どもたちに、いじめられている子どもの気持ちを感じ取る力がない、悲しみを分かち合う力がないのです。喜びを分かち合った前提がないのです。
■落ち着きのない子は叱らない
落ち着きのない子どもというのは、あれこれ言われると余計に落ち着きがなくなる。おだやかに優しく言ってあげる。そして待ってあげる。すると、必ず良い子になります。
   「待つ」相田みつを
  待ってもむだな ことがある
  待ってもだめな ことがある
  待ってもむなしき ことばかり
  それでもわたしは じっと待つ

やはり、佐々木先生の言葉は分かりやすく、心にすとんとおさまる。
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by hatehate2004 | 2009-07-16 22:19 | 佐々木正美先生に学ぶ

言葉が心にすとんとおちた

土曜日に佐々木先生の講演会が開かれると聞き付けて、お母さんたちに「無理してでも行っておいで」とけしかけた。
赤ちゃんだっこで参加したお母さんたちが「いいお話だった」と報告してくれて、ホッ。
きっと佐々木先生のあの優しい語り口は、参加した人たちの心に大切なメッセージと共にいつまでも残ることだろう。
こうして若いお母さんたちの間に佐々木ファンが増えると、赤ちゃんたちも幸せになる。
こんなイイことは、どんどん広がってくれなくちゃね。
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by hatehate2004 | 2009-05-27 08:36 | 佐々木正美先生に学ぶ

肯定的な表現を

久々の佐々木先生ネタです。
ここあんに来るお母さんたちに「これ、オススメよ」と言って一番に差し出すのが、佐々木正美先生の「子どもへのまなざし」(福音館)です。
ここあんの貸出し文庫(子育て関連本のみ)から、今も誰かが借りて帰っているはず。
その佐々木先生が23日に島根県へ来られるという情報(同じく佐々木ファンのアトリエABさんより)が入り、ここあんで本を借りた人たちに「行っておいで」と又またススメまくっています。
家にも佐々木先生の本が・・・と探してみると、講演録や佐々木ノート(子育て協会発行)などが出て来ました。
とにかく、佐々木先生の本はぜ〜んぶ読みたいと思った時期があって取り寄せて読んだんだよね。
何年前?10年?とにかくすご〜く前のこと。佐々木ノートのことも忘れていた位だから。
ページをめくると、何度も読んだはずなのに、初めて読むような気が・・・(健忘症?)

久々に納得のメッセージをひとつ紹介しますね。
〜肯定的な表現をするといいのです〜
例えば、「大きな声出しちゃダメだよ!」というより「小さな声の方がいいですよ」「小さな声でお話できるんだったら○○ちゃん、えらいね」というように。

う〜む。実践できるように努力してみましょう。
佐々木ノート、ここあんに持っていきますね。
(ここあん、今日は午前中開けますが午後はお休みします)
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by hatehate2004 | 2009-05-14 08:17 | 佐々木正美先生に学ぶ

心の引き出し

佐々木先生についての記事にコメントをもらい、とても嬉しかった。
だから、久しぶりに佐々木先生ネタ。

佐々木先生は子どもを叱ったことがないとおっしゃっていた。きっと、本当だろう。
奥さんには「ずるい」と言われるとか。
例えば子どもが悪いことをして「夕飯は抜きですよ」などと母親に言われたとする。
すると、「お母さんが自分のしたことをしっかり反省しなさいって、だから僕、ご飯食べられないんだ。お腹が減って死んじゃいそうだ」などと子どもは言う。
こんな時あなたならどうする?
私なら「一度くらいご飯食べなくても死にはしない」とか言うかな。
佐々木先生はね、「そりゃ大変だ、お前が死んだら困るから何か食べに行くことにしよう」って、外へご飯食べに連れていっちゃうんだって。
確かに・・・ずるい。
しかし、こうして何でも許されて育つからわがままな人になるのかというとそうじゃない。他人に迷惑を掛けた時などは、親が頭を下げて謝る姿を見せたそうだ。子どもを叱ることなどしなくとも、子どもには事の重大さや悪いことをしたと言う気持ちが芽生え反省へとつながるのだと。
親が許してくれる、このことを理解している子どもは、自分で律することを学んでいくのかも知れない。
そうだ、ほんとにそうだよね。
「ごめんなさいは?」「ありがとう言った?」こうした言葉を言わせることばかりに熱心にならず、言葉ではない、その子自身が謝罪や感謝の気持ちを抱いているかを見極めたいもの。

佐々木先生にお聞きしたことを久しぶりに思い出し、心がふっと広がったよう。
最近、どことなく窮屈だった心の引き出し、ゆったりと広げておこう。
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by hatehate2004 | 2008-11-04 21:51 | 佐々木正美先生に学ぶ

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